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生きた化石 

山の車道の深い側溝にイボイモリが落下して出ることができなくなっていたので救出しました。


このイモリはとても原始的な姿(第三紀頃に繁栄した両生類の姿)を今なお僕たちに見せてくれている生きた化石と言われていて沖縄県の天然記念物に指定されています。

肋骨や背骨が盛り上がっていて迫力はありますが、動きは鈍くてとってもおとなしいです。シリケンイモリのように毒ももっていません。

ここでは1箇所の側溝だけで4匹ものイボイモリが出れなくなっていました。そこで救出してすぐそばの小川の淵に逃がしてあげました。

綺麗な水に触れると、イボイモリは元気に泳いでいきました。

山の車道の側溝はイモリのような生き物にとっては登ることができないあまりに厳しい谷底です。中にはスロープつきの側溝もありますが、このイモリたちは四角の垂直な部屋に閉じ込められていました。そこに落ちてしまったのも、彼らは繁殖、産卵の場を求めてそこを越えるしかないからです。かつては当然そのような側溝もなく普通に水辺近くへと向かっていたことでしょう。
たまたま適度に水が残っていたからよかったですが、乾ききった側溝であれば彼らは死に絶えていたかもしれません。逆に落ち込んだ場所の水が深すぎてもいけません。実際にこの場所の少し先では側溝から続く深いプール状の水貯めから出られずに死んでしまっているイボイモリがいました。
僕たちが気づかない場所で、しかも命を奪うなんて考えられないようなありふれた人工物が、このような化石でしか見られないような貴重な生き物たちをはじめ多くの生き物たちの命を奪っていると思うと胸が痛いです。人間による環境の変化には、彼らの進化や環境変化の対応速度ではとてもじゃないけど追いつくことができないのです。

生きた化石が本当に化石でしか見れなくなってしまわないように、自分でできることを今後考えていきたいです。
[ 2009/02/26 15:14 ] 休みの日 | トラックバック(-) | コメント(0)